ある女性から相談を受けました。
彼女は50代、仕事を続けている自立した女性です。
ご両親は80代で相次いで亡くなり、一人っ子の彼女が残りました。
親の財産は子どもに受けつがれますが、彼女一人でその相続に関して行なわなければならないということです。
彼女のご両親は実に質素な暮らしをされており、特に財産らしい財産はないというのですが、長らく住んでいる古い家と土地があるとのこと。
ですが地方都市の片すみにあるその場所は、現在はどんどん人口が減っており、土地も空地になっている所が目立つ状態で、相続しても売れないというのです。
現に住人が亡き後の家は放置されて荒れている土地が多いそうです。
そこで、彼女は考えました。
相続放棄というのも一つの手段ではないかと。
もちろんその場合は他のすべての財産をも相続放棄することになるわけですが、この後売れない土地を抱えていく負担を考えたら、それも有効な選択肢というわけです。
相続放棄の手続きは煩雑ですから、司法書士などの専門家に相談することを勧めました。
2013年12月アーカイブ
遺産相続というとプラス面が連想されると思いますが、負の遺産というものもあります。
たとえば借金であったり、田舎の山などの買い手がつきそうにない不動産だったりです。
買い手がつかない、利用価値もない物件は相続税はとられるし固定資産税ものしかかってきたりと持ってるだけで大変です。
そういった場合は、相続放棄してしまうのが一番です。
相続開始から3ヶ月以内に手続きをすれば相続放棄できます。
これはプラスの遺産もマイナスの遺産も一括して放棄するものなので、借金だけ、この山はいらない、といった取捨選択ができるわけではない点に注意しましょう。
相続の放棄の手続きは自分でやるのも大変です。
こういった案件は司法書士が代行してくれますので、そこへ相談しにいくのがいいでしょう。
司法書士にも得意分野というものがありますので、相続放棄手続き代行します、と看板をかかげているところが慣れているでしょうしオススメです。
司法書士によっては、放棄に失敗したら費用全額を返金するというところもありますので、不安があるならそういったところを利用してみてください。