2013年5月アーカイブ

先日、祖母が無くなり耳にして気になった相続放棄について調べてみました。
相続放棄と亡くなった方の相続が開始されたことを知ってから、3ケ月以内に家庭裁判所に申立することにより遺産を全面的に承継を拒否することができる手続きのことです。
これにより、亡くなった方が抱えていた負債を支払う義務は無くなる一方、資産を引き継ぐこともできなくなります。
一見、裁判所など聞くとすごく難しそうですよね。
弁護士さんに依頼すると数万円程度の報酬支払いが必要になるそうですが、家庭裁判所でアドバイスを受けながら自分でも行えるそうです。
今は便利な世の中で、インターネットでも実際に手続きを行った人の体験談もたくさん読むことが出来ます。
相続放棄の理由は問われませんが、申立が通るか結果が出るまで4週間程かかります。
書類の不備などチェックが必要なんだと思いますが、理由が要らないのにかかる時間にしては長く、不安な期間ですよね。
身近な人の死は誰でも想像し難いことですが、頭の隅に置いておきたい知識だと感じました。

3年くらい前に、近くの親戚から相続放棄の手続きをしてもらいたいので、都合の良い時に印鑑など必要なものを持って来てくれるようにと電話がありました。
詳しい話は夫が以前に聞いていたようで、私が口を出すことではないように思いましたが、降って湧いた土地の相続の話に驚きました。
相続したのは、住んでいる街から行けそうにないほどとても遠くの土地で、しかも山林だという話でした。
夫の父親が、たくさんの兄弟と分ける形で親から相続した土地だそうです。
その土地に住むことは考えられず、個別に手放して売ることは、今もその土地の続きに住んでいる親戚の迷惑になるという理由での手続きでした。
親戚の人が一人代表になり、他に相続している親戚全員の同意のもとに、司法書士に相談して手続きを進めたそうです。
持っていても、売る事もできず、売ろうとしても売れるかどうかもわからず、もちろん利用する事も、見に行くことさえも遠くてかなわない土地でしたが、相続放棄という言葉の響きに少し惜しい気持ちになりました。